鳶工
森岡 大和（30歳）
職人歴6年
愛知県出身。プロ野球選手を目指し大学卒業後に独立リーグで２年間プレー。その後、同社へ入社。２年目で職長として現場を任される。趣味で野球を続け、毎日ジムで体を鍛える。
（株）深谷組
関東一円をエリアに鳶・土工、コンクリート工事など幅広く躯体工事を請け負う同社。大型の物流倉庫やオフィスビル、公共施設、集合住宅など規模の大きい現場が多い。
◆ 048・684・9311（代）
◆ 埼玉県さいたま市見沼区大和田町1-1349-8
◆ https://www.fukayagumi.com
◆ 設立1967年
好きで選んだ辛さは苦ではない。炎天下のグランド。限界を超える練習。森岡が建設業に入る前、その現場は見ているだけで「辛そうだと思った」という。
「正直言うと仕事を始めた最初の１週間は、辞めることばかり考えてた気がします。道具の名前も現場の安全ルールも知らなかった未知の世界。自分にとって唯一の持ち味はコミュニケーション能力だったので、先輩や仲間に良くしてもらっていたから続いたのだと思っています。『この先輩のために頑張ろう』って」
まずは一緒に働く仲間が好きになった。次に仕事を評価してくれる会社が好きになった。仕事を好きだと実感したのは２年目。初めて職長として現場に立ったその時、森岡は新たな人生のスタートを切った。
「仕事を好きになり、野球をプレーする側ではなく、育てる側での関り方を教えてくれたのが今の会社。今、もう一度野球と、しかし以前とは違う角度から野球と向き合うことができています。休日は母校で野球を教え、平日は現場で後輩を育てる。好きなものに全力で当たれることは、自分の生きる力の源です」
森岡にとって、現場で働く仲間は家族。だからこそ厳しく教えながら後輩の能力を伸ばすことを考え、先輩の教えには全面的な信頼で応える。
POWER WORK266号 2022.6.27発行
Photos/ Shimizu Mahoro, Composition/ ad-giga
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