職人歴5年 市川 祐（23歳）
東京都出身。高校の求人票から施工管理、土木工事、タイル工事の3社を選び、会社見学で現場を感じてから同社に入社した。趣味はアウトドアでキャンプやスノボが好き。
（株）ピースタイル
タイル工事を主に、集合住宅の修繕工事を請け負う同社。現場は23区が中心。職人として成長した後は施工管理者となって現場をまとめる。土曜日を休める働き方を模索中。
◆03・5314・9770
◆ 東京都世田谷区北烏山1-13-21
◆ http://www.p-stile.co.jp
◆設立2015年 ◆ 従業員数 8名
初めて現場を１人で任されたとき、市川は愕然とした。「あんなに頑張って、自分はこれしか成長してなかったのか!?」とショックだったのだ。
「いつもやっていたことなのに、自分１人じゃ全く通用しなかったんです。作業した結果が良いのかダメなのか分からない。だから仕事を仕上げられない。今までうまくできたのは先輩たちが現場にいたから。そして失敗してもフォローされる安心感があったから。１年やってきて、今まで何をやっていたのかと思うとショックでしたね」
予想よりも遥かに未熟。その現実を目の当たりにしたことが今までで一番つらい時期であり、そして最もヤル気が出た瞬間だった。
「辛さを乗り越えれば人として成長できると僕は思っています。一度挫折しそうになったあの時は、僕にとっての成長のチャンス。それからは大変でしたが、先輩たちからは職人としての技術だけでなく心も育ててもらったと思っています。それに対し、人として、社会人としての心は自分で磨くしかない。それができたとき、真の意味での職人になれると思っています」
苦労を受け入れる覚悟。それは市川自身の成長への欲求が大前提。しかし最後の後押しは、仕事中も休憩時も頼りになる社長や先輩たちの存在が大きい。苦労を受け入れる覚悟。それは市川自身の成長への欲求が大前提。しかし最後の後押しは、仕事中も休憩時も頼りになる社長や先輩たちの存在が大きい。
POWER WORK252号 2021.11.29発行
Photos/ Masami Hiki, Composition/ ad-giga
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