職人歴3年 交通規制工 川合 航貴（26歳）
栃木県出身。調理師を目指して上京し、専門学校へ進む。卒業後、イタリアンの店に入社し４年経験。若いうちに未知の世界も見ておこうと他業種を調べた後、新日本点検に入社。
（株）新日本点検
道路の補修や調査と、それに伴う交通の規制と施工管理を行う同社。東北自動車道や首都高速から一般道まで関東圏を中心に現場を持つ。年１回の社員旅行は海外だが、今年は自粛。
◆ 03・5615・2980
◆ https://snh-tenken.co.jp/
◆ 東京都荒川区東日暮里5-50-18
◆ 設立2013年 ◆ 職人数約80人
最初は気分転換のつもりの転職だった。『交通規制工』という聞いたことのない仕事。未知の世界への興味。気づくと既に３年。いまだ、川合は新たな世界への興味が尽きない。
「道路の点検や補修。その際に必要な交通の規制が今の僕の仕事。場所は高速道路が多いですね。普通の人は立つことがない現場での仕事の魅力はありますが、最近はどうやってより安全で確実で迅速な作業ができるのかを考えることにヤリガイを感じます。教えてもらう先輩から話を聞いたり意見を言ったり。仕事の話は、あっという間に時間が過ぎるんですよね」
高速道路に立つ珍しさと同時に怖さも感じる。半年ほど経った頃、川合はさらに別の部分に怖さを抱く。
「黄色い車に乗って作業をするプレッシャーがありますね。絶対に自分のミスで事故を引き起こしてはならない。三角コーンの設置一つも油断できない。でもそこがこの仕事を誇れる部分なんですよ。多くの人の安全のために必要な道路の補修。その作業の前に、僕らの仕事は絶対に欠かせない。大きな緊張感は怖さではなく、プライドですね」
道路という公共インフラの安全を維持する黄色い車。その自覚が川合を成長させる。アドバイスをくれる先輩との語らいは尽きることがない。
POWER WORK228号 2020.12.7発行
Photos/Ichiro Sakai, Composition/ ad-giga
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