特集!!|壁づくりは住む人の未来づくり。LGSボード工という仕事(有)村田建装 | POWER WORK[パワーワーク]

作業一つひとつの結果が住む人の幸せに直結する。

LGSボード工の仕事内容は壁や天井をつくること。言葉では簡単に説明できるが、「作業後のその空間に未来を感じられるようになったとき、私たちの仕事の奥深さを感じるはず」と村田さんは教えてくれた。

(有)村田建装 代表取締役 村田 明秀さん(37歳)

村田:壁や天井をつくる。もう少し具体的に言えば、ランナーやスタッドなどといった金属製の骨組みのほか、壁や天井になる石膏ボードを加工して取り付ける。作業だけならば簡単に説明でき、一通りの仕事内容は、多少の個人差はありますが3年から5年ほどの経験でできるようになるでしょう。しかし目先の壁づくりだけではないことがボード工の面白さ。ただの職人で終わらせない資質を現場で身に付けられるように職人を育成しています。

作業だけできる人を求めているわけではない。壁や天井の施工の向こう側。そこに住む人の安心と快適な暮らしづくり。村田さんが会社を引き継いでから7年。その意識の徹底は結果となって現れ、売り上げ高は約5倍に成長。目先の作業に留まらない仕事の姿勢が評価されてきた証だ。

村田:壁や天井を当たり前にある建築資材とは考えていません。入居者様にとっ て快適な暮らしの基本であり、財産やプライバシーを守り防災面での安心をいつまでも提供するもの。その理解が一つひとつの作業にある面白さや大きな意味を感じるきっかけになります。ボード工は内装工事の開始と同時に作業が始まります。設備工や大工など内装を請け負うさまざまな職種の人たちと団結し、高い品質の生活空間づくりという一つの目的に向かう軸にならなければなりません。技術以外に必要な資質が分かったとき、内装工事の現場全体や会社という組織の運営ができる。そして誰からも求められる人材に育つと考えています。

LGS施工の主な作業

ランナーの取り付け

ランナーとはコの字型の金属材で、石膏ボードを張り付ける下地の柱(スタッド)を取り付けるためのガイドレール。墨出しを基準にして天井や床にピンやビスで固定する

スタッドの加工

スタッドとは壁や天井になる石膏ボードを張るための金属の下地。壁の高さに合わせて現場で加工する。上下のランナーの幅ピッタリではなく、若干短めに切断することで、その後の施工がしやすくなる

スタッドの建込み

加工したスタッドにスペーサー(振れ止めをスタッドに固定する部材)を取り付けた後、ランナーに差し込む。基本的には固定させないことで、地震などの揺れを吸収してボードの破損を防ぐ。石膏ボードの張り方によって決められた間隔で建て込んだのち、振れ止めを取り付ける

忘れちゃいけない大切な作業

荷揚げ

材料運びは現場仕事の基本。バランスのコツが分かると、腕力に頼らず楽に運べる

打ち合わせ

お互いの意思疎通がスムーズな段取りに繋がる。他職種とのコミュニケーションは特に重要

清掃

現場を大切に思うからこそ清掃や整理整頓は徹底的に! 安全のためにも必要な作業

今回の取材協力は……


(有)村田建装

◆ ☎045-752-8434 ◆ 神奈川県横浜市瀬谷区下瀬谷3-17-1
◆ 設立:1988年 ◆ 従業員数:6人

マンションをメインに、商業施設や倉庫などの建設現場でLGSボード工事を施工する同社。ここ7年で急激に売り上げを伸ばし、5年後には年商10億を目指す。業績拡大中につき、社内での中心的役割を果たせる人材を育成中。

POWER WORK 226号 2020.11.9発行
撮影●松谷祐増 構成・取材・文●アドギガ

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