地中数十メートルの深さから建物を支える杭基礎。地震や地盤に負けない、安心できる建物に必要な工事の一つが杭打ち工事。その現場を取材しました。
AID(株) 工事課長代理 阿南 徹さん(43歳)「現場では杭打ち機を中心にクレーンや油圧ショベルといった重機オペレータ、そして地上で作業をする杭工までを1つのチームとして稼働しています。ボーリング調査によるデータを元に工事は進められますが、見えない地中には、思うようにスクリューが入らない固い岩盤や想像以上に崩れそうな 弱い地盤など、思いがけない状況があるのは当たり前。それでもどんな場合にも安全に施工するため、チーム全員が連携を取りながら工事は進められます。私も現場で20年の経験がありますが、今でも勉強させられることが多いほど奥深い仕事。今でも仕事を覚える楽しみを感じています」
[1] 基礎工事の現場には杭打ち機のほか、クレーンや油圧ショベルなど多くの重機が同時に稼働している。オペレータ同士の連携で重大な事故は防がれている。
[2] ダンプの出入りで道路を汚さないよう、またホコリを立てないように作業員は水で泥を洗い落とす。
[3] 重機オペレータをサポートする手元の作業員。クレーンで吊り上げる杭にワイヤーをかける。
[4] 杭打ち機が掘削する様子。支持層の深さまで届いたら、スクリューの先端からコンクリートを流し込む。[5] レバー操作のわずかな感触で地中の様子を把握する杭打ち機のオペレータ。
[6] 杭基礎工事の工法は多数ある。建物の規模や地盤の強さによる向き不向き。また工事現場の周辺環境を意識して振動や騒音を抑えた工法などでノウハウは異なる
AIDアイディ(株)
◆ ☎03-6284-4482 ◆ 東京都台東区台東1-10-6
◆ 設立:2019年 ◆ 従業員数:約45人
事業集約により昨年設立された同社。コンクリートパイル(基礎杭)の専門施工会社として、ビル、マンション、病院、学校、スタジアムなどさまざまな建築構造物の土台を支えている。杭打ち作業員として現場の仕事を覚えながら必要な資格を取得。その際の支援制度あり。
POWER WORK 225号 2020.10.19発行
撮影●桑原克典 構成・取材・文●アドギガ
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