建物を美しく、強く、快適に。塗装工事が実現させるさまざまな効果は、正しい技術と知識が不可欠。そこにある“プロの仕事”とは何か!?
一つの作品を仕上げたように建物を生まれ変わらせる塗装工事。直接施主から依頼を受ける現場が多いリノデクションの押田社長に、プロの塗装工事について教えてもらった。
「塗料の塗り跡や垂れ跡、色ムラなどを見せない技術ができてはじめてプロの仕事と言えます。そのために道具の正しい使い方を覚え、塗料の特性を十分に把握する。時間をかけてでも身に付けなければならないことです」
最初は中々広い面積を思い通りに塗装することはできないだろう。だから新人には担当する範囲を狭く、さらに最後は先輩がフォローできる段取りを組むと押田社長は言う。それほど職人にとって技術は大切な基本だ。
「基本をさらに磨き上げ、お客様から求められる仕事に昇華させるのが経験。経験の差が表れる一つの目安として汚れ方があります。これは養生の範囲にも関わるだけでなく修復作業が必要になることもあり、施工後のお客様の満足度の違いにつながります。『塗るだけ』ではないプロの仕事とは、施工後にお客様が喜んでくれる仕事のこと。技術や速さだけでなく、すべての工程を含んでクオリティになります」
塗料をローラーに含ませ過ぎると、床を汚すだけでなく跡も残ってしまう。また、天井塗装は厳しい体勢で均一に塗り上げなくてはならない。加藤さんは押田社長の中学校からの友だちで経験も長く最も信頼を寄せるベテラン職人
40代半ばを過ぎて初めての建築業界として塗装工に転職した佐々木さん。経験半年の中、ローラーを使った塗装に「塗装工らしい格好良さ」を感じているという。自分のイメージ通りの塗装をするのが今の課題
雨どいは形が複雑で壁にも近いので塗装時に汚しやすい。道具を使い分けながら丁寧な塗装が求められる。与川さんは施主さんとも上手にコミュニケーションを取れる職人として押田社長からの信頼が厚い
(株)リノデクション
☎0120-970-521
埼玉県春日部市赤沼2394
◆創業 2006年 ◆職人数 3人
https://www.renodection.jp/
埼玉県内の戸建て住宅や店舗の現場をメインにした地域密着の同社。仕事はハウスメーカーからの現場のみならず、施主からの直接依頼を受けた現場が多く、その評判で新たな顧客を増やしてきた。
POWER WORK 222号 2020.9.7発行
撮影●清水真帆呂 構成・取材・文●アドギガ
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