職人歴2年 消火設備配管工 松永 哲治(39歳)
熊本県出身。鉄筋工を10年、バーで2年ほど働いた後、化学工場などの機械メンテナンスを5年勤め配管工事を経験。2年前に同社に転職し、1年経たずに職長となる。
(有)江戸川管工
スプリンクラーや消火栓など消火設備を請け負う同社。現場は新築、改修、共にオフィスビルやマンション、商業施設など。約3年で独立できるレベルに育てるという。
◆ 080・6546・5351
◆ https://www.edogawa-kankou.com
◆ 東京都江戸川区西小岩5-11-22
◆ 設立2003年 ◆ 従業員数7人
使う状況にならないことが望まれる仕事。しかしながら、絶対に必要であり、あらゆる施設に設置されている消火設備。その使命の重さは現場に出る毎に松永は感じてきた。
「ほぼ未経験での転職で、知っていることは管を配置するということだけ。最初は誰にでも『はい』って言うことしかできませんよね。例え他職種の職人に理不尽なことを言われても。でも半年くらいして仕事に慣れた頃かな。自分の意見を言えるようになってから、消火設備配管の仕事が分かり始めた気がします」
仕事は慣れたころが一番怖いと多くの人は言う。松永の場合、慣れたことで自分の仕事の意義を感じ始め、プライドを持ち、職人の第一歩を踏み出すターニングポイントであった。
「僕らの仕事はいざという時だけ、確実に稼働して命や財産を守る消火設備の配管。背負っている責任の大きさを感じます。だから良い仕事をするために、自分で考え、判断しないわけにはいかない。仕事に慣れたからこそ見えてきた責任の大きさに気が引きしまります」
使用する機会がない方が良いが、万が一の場合には確実に稼働しなければならない消火設備。その責任の重さが技術力を上げさせる。
POWER WORK220号 2020.8.3発行
Photos/ Mahoro Shimizu, Composition/ ad-giga
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