ホーム
特集!!|仕事に集中できる環境。鳶職人の後方支援がある会社 幸成工業(株)
働き続けるために大切なことは、給料だけじゃない! 目先の数字からは見えづらいけれど、パワーワークには職人のことを考える会社がたくさん。その中の1社の取り組みを紹介します。
出社して即現場。ヤードスタッフの存在。
職人の安全と生活を向上させる取り組みは、多くの施工会社で工夫されている。最前線で働く職人を後方から支援することとは?その一つが、現場作業に集中できる環境づくりだ。
資材ヤード内はすべてアスファルト舗装を施し、各資材を徹底的に整頓することで安全を実現する幸成工業。普段から自分たちが働く環境を整えることで、職人の一人ひとりが整理整頓の意識を持ち、各現場でも安全で効率的な作業ができることを期待している。
▲ 資材ヤードではさまざまな資材が整理整頓。ヤードスタッフも迅速に必要なものを必要な数だけ用意
さらに同社の職人は、当日の現場の残材整理と翌日の資材準備の必要がない。各職人は準備されたトラックに乗り換えるだけで、すぐに新たな現場に出発することができる。それを実現させているのが専任のヤードスタッフと豊富なトラックの存在だ。
乗り換えたトラックで職人が現場に出ている間、資材ヤードでは専任のスタッフによって残材整理と次の現場に必要な資材の準備が進められる。このおかげで職人は帰社後にすぐ家へ帰ることができるのだ。6班に分かれた職人たちに対し、トラックの数は大小含めて計14台。職人たちは現場外の作業負担がなくなったことで、効率よく安全に集中して作業が可能となった。
▲ 資材を積むのも降ろすのもヤードスタッフの仕事。午前中でばらしを終えた職人は、ヤードでトラックを乗り換えて新たな現場へ向かう
▲ 現場で必要な資材の種類や量を記した伝票を元にトラックへ積み込む
目立たず職人を支える福利厚生の大切さ。
働く人にとって給与の額は大きな問題。ただし給与額だけで判断すると、むしろ損をするかもしれない。 例えばプライベートでの車の運転中やレジャーでの事故の場合。体が資本の建設業界において、現場での傷病をカバーする社会保険の加入率は、急速に増えているが、勤務外で適応するものはまだ非常に限られている。 事故とは不意に起きてしまうものであり、例え自身に責任が無くても、体を動かすことができなければ建設現場で働くことは難しく、非常にまずい状況になる。
幸成工業では新たな職人を社員として雇い入れる。 勤務外の怪我や病気にも対応できる保険に加入するだけでなく、昨今のコロナ禍のような急な現場のストップでも収入を保証。求人の給与欄だけでは見えづらい大きなメリット。身分が保証されるので余計な心配なく仕事に従事できる。
また、現場で積極的に活用されているトランシーバには、確実な伝達以外にも意味がある。例えば集合住宅の改修現場には、普段の暮らしを続ける住民がいる。そこで職人が大声で意思伝達をすることは、住民の暮らしを妨げるだけでなく、工事現場のイメージを悪化させることにもつながる。
建設業未経験者、特に若い人たちにとっては中々理解が難しく、分かりやすい給与だけに目が行くかもしれない。しかし一歩引いて福利厚生や会社のアピールポイントを読み込むと、本気で職人のことを考えた自分にふさわしい会社が見えてくるはずだ。
▲ 7階や8階建の足場になると、地上と上部ではトランシーバが欠かせない
Copyright © WINNERS Inc. All Rights Reserved.